【現役管理者】訪問看護の服装は自由?|ユニフォーム・私服・髪色ネイルの実際と、面接の服装

訪問看護の仕事・働き方

※ この記事は、現役で訪問看護の現場に立ち、スタッフの採用・教育や事業所の運営にも携わる立場から書いています(→ 運営者情報)。

「訪問看護って、何を着ていくんだろう」——病院からの転職を考えたとき、地味に気になるところだと思います。私服でいいのか、髪の色はどこまでOKなのか、ネイルは落とすべきなのか。

先に結論を言います。訪問看護の服装の基準は、突き詰めると「清潔感」と「礼節」のふたつだけです。この2つさえ守れていれば、見た目のことで何か言われることは、ほとんどありません。実際、私は言われた経験がありません。

実際、みんな何を着ているのか

正直に言うと、事業所によってバラバラです。ユニフォーム支給のところ、私服OKのところ、特に指定がないところ——どのパターンも実在します。

そのうえで傾向を言うなら、ユニフォームが多いですし、増えてきていると感じます。「ユニフォームはあるけれど、着るかどうかは自由」という中間型もあります。私の事業所もユニフォームで、私自身もユニフォームで訪問しています。

ユニフォームの中身としては、ポロシャツとスクラブが半々くらいの体感です。動きやすく、洗いやすく、それなりにきちんと見える——この3つを満たすものが自然と残っている、という感じですね。

だから、個性は「靴とカバン」で出す

ここが訪問看護のおもしろいところなのですが、上がユニフォームで揃っているぶん、みんな靴やカバンで個性を出しています

病院だと靴もバッグも事実上決まっているようなものですが、訪問看護は違います。靴は各自が選びますし、バッグに至っては何を使ってもいい。だから「服装が自由か」という問いよりも、「服装以外がとても自由」と言ったほうが実態に近いかもしれません。

髪色・ネイル・ピアスはどこまでOK?

結論から言うと、病院と比べれば、かなり自由です。

「利用者さんやご家族から見た目のことを言われませんか」とよく聞かれるのですが、それが、あまりないんですよね。私の実感として、見た目そのものを指摘された経験がほとんどありません。

では何を見られているのかというと、繰り返しになりますが清潔感と礼節です。髪の色が明るいことより、髪がボサボサなほうが問題になります。ネイルの色より、爪が伸びているかどうかのほうが見られます。ここさえ大丈夫なら、見た目で言われることはありません。

逆に言えば、これは「自由だから何でもいい」という話ではありません。判断の軸が”規則”から”信頼”に移っただけです。人の家に上がる仕事なので、そこは自分で考える必要があります。訪問看護に移ってきた人が最初に戸惑うのは、この「自分で判断する量が増える」感覚だと思います(→ 訪問看護は自分で判断する場面が多い?)。

見落とされがちな最重要条件:動きやすさ

ここまで「自由です」と言ってきましたが、ひとつだけ、譲れない機能条件があります。動きやすさです。しかも、病院とは比べものにならないくらい重要です。

理由は、訪問先の家が狭いから

ベッドの反対側に回りたくても、通路がない家がたくさんあります。そういうとき、どうするか。ベッドを乗り越えて渡ります。ベッド柵に足をかけて越えることもあります。病室のようにベッドの四方が空いている環境は、在宅にはまずありません。

私は硬いズボンを履いていて、ベッドから降りようとしたときに破いたことがあります。あれは本当に困りました。ストレッチが効かない生地は、それだけで訪問看護には向いていません。

服装を選ぶとき、色や形を気にする人は多いですが、しゃがめるか、またげるか、腕が上がるか——ここを試してから選んでいる人は意外と少ないです。試着したら、その場で深くしゃがんでみてください。

夏と冬で変わること

訪問看護は屋外を移動する仕事なので、季節の影響を病棟よりはるかに強く受けます。ここは服装というより装備の話になります。

  • 冬の防寒着をどうするか——上着まで支給される事業所もありますが、ほとんどは自由です。つまり自前。ユニフォームの上から羽織るものなので、脱ぎ着のしやすさが効いてきます
  • 雨具をどうするか——訪問看護は雨でも行きます。自転車移動なら特に切実です

ここは移動手段によって答えが変わるので、訪問看護の移動手段は車?自転車?もあわせて読んでみてください。

支給・自腹・洗濯はどうなっている?

お金まわりの実態も書いておきます。

  • 洗濯は自分でするところが多いです。病院だとクリーニングに出せることがありますが、訪問看護は自宅で洗うのが一般的
  • 汚染がひどいときは、洗わずに破棄して新しいユニフォームをもらいます。無理に落とそうとしなくて大丈夫です
  • 私服勤務の場合は、費用を出してもらえないか相談してみる価値があります。業務で使うものなので、経費で計上できるはずです。言わないと出ない、というだけの話だったりします

最後のひとつは、意外と知られていません。「私服だから自腹が当たり前」と思い込む前に、一度聞いてみてください。

【重要】面接に行くときの服装は?

ここだけは、はっきり言い切ります。

面接は、絶対にスーツです。女性の方も、フォーマルな服装で来てください。

「訪問看護は服装が自由って書いてあったから」とオフィスカジュアルで来る方がまれにいますが、働くときの自由さと、面接の場のふるまいは、まったく別の話です。むしろ、この記事でここまで書いてきた「礼節」が最初に試される場面が面接だ、と考えたほうが正確です。

採用する側から見ると、服装そのものを評価しているわけではありません。「この人は、初対面の人の家に上がったときに、ちゃんとした振る舞いができるか」を見ています。訪問看護は、まさにそれが仕事なので。

面接で聞かれることについては 訪問看護の面接でよく聞かれる質問&受かる答え方 にまとめています。

これから来る人へ

最後に、新人さんにいつも伝えていることを書きます。

可能な範囲で、おしゃれも楽しんでほしい。

訪問看護は、病院よりずっと自由です。そして——これは働いてみないとわからないことなのですが——髪の色も、爪の色も、意外と利用者さんが褒めてくれます。

毎週会う相手ですから、こちらの小さな変化にちゃんと気づいてくれるんですよね。「あら、髪変えたのね」と言われるところから会話が始まることもあります。身だしなみが、看護の入口になる——そういう場面が在宅にはあります。

まとめ

  • 事業所によってバラバラだが、ユニフォームが多く、増えている。中身はポロシャツとスクラブが半々
  • 上が揃っているぶん、個性は靴とカバンで出すのが訪問看護のスタイル
  • 髪色・ネイルは病院より自由。基準は「清潔感」と「礼節」のふたつだけ
  • 唯一ゆずれない機能条件は動きやすさ。狭い家ではベッドを乗り越える
  • 洗濯は自分。汚染がひどければ破棄して新品。私服なら経費を相談する価値あり
  • 面接は絶対にスーツ。働くときの自由さとは別の話

「何を着るか」で悩むより、「どう見えるか」で考える——訪問看護の服装は、それに尽きます。ルールが少ないぶん、自分で決められる。窮屈さから解放される部分でもあるので、ぜひ楽しんでください。

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